弟の面会 その2
弟の面会に行く時、以前はとても気が重く、
帰宅してからも、何日も起き上がれなく
なったりした
それがイヤで、足が遠のいた時期もあった
最近は結構楽しみに行ける
先週も楽しみに向かった
昼食の時間だったが、早く行って一緒に
過ごす時間を増やしたいと思い、食べずに向かった
弟の喜んでくれそうなことをいくつか、した
でも、あまり喜んでもらえなかった
その日の彼は、とても体調悪くつらそうだった
失望と徒労感を覚え、帰宅した
翌日、起きられなかった
今思えば、私のしたことは、善意の押し付け
だったなと思う
私のしてあげたいことでなく、彼のしたいことを優先してあげたら良かった
そうすれば、彼も私も無理がなく、疲れずに
済んだだろう
結局のところ、私のしたことは、弟の為ではなく、弟を喜ばすことで、自分の存在価値を確かめたかっただけだった
弟との関係はいつもこんな風に空回りだ
それでも30年前よりは、いや、数年前に
比べても、ずっとラクになっている
弟の人生そのものを背負うことは私には出来ない
それはキリストがして下さる
私に出来るのは、残されたたったひとりの
肉親として、彼と関わり続けることかと思う